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    今更だけどエンジンの構造を詳しく知りたい!構造別エンジン比較~

    エンジンってどんな構造して動いているんでしょう。車に詳しい人なら、わかると思いますがピストンが上下して回転運動を生み出して動いていると。でも実際の構造は複雑でこんな簡単にはいかないわけです。というわけでたくさんのエンジンの構造を比較していきたいと思います。

    エンジンとは?

    エンジンとは簡単に言うと動力を生み出す機械すなわち、機関(原動機)のことを指しています。
    また、電気を動力として使わない原動機です。分かりやすく区別して電気によって動力を得る原動機は電動機といいます。

    エンジンの歴史

    初めて回転運動する原動機、エンジンが開発されたのは1769年、フランスで考案された蒸気動力の牽引車、キュニョーの砲車である。これはピストンロッドの先のクランクにラチェットを用いて回転運動に変換する構造の蒸気エンジンです。

    エンジンの特徴

    エンジンといってもたくさん種類があります。大きく分けて外燃機関と内燃機関があります。主にここで説明しているエンジンというとガソリンエンジンの様にシリンダーとピストンの構造を持つレシプロエンジンのことを示しています。

    外燃機関

    外燃機関の1つである蒸気機関は外部にボイラーを加熱させる構造がありそこから出た蒸気をシリンダーに送りピストンと上下運動させることで動力を生み出しています。そのように燃料を外部で燃焼させる構造をしている機関です。

    内燃機関

    内燃機関の1つであるガソリンエンジンはシリンダー内に燃料と空気の混合ガスを噴射して燃焼させピストンを上下運動させることから動力を生み出しています。そのように内燃機関は、内部で燃料を燃焼させ動力を生み出す構造をしています。

    エンジンの構造の種類

    2ストロークエンジン構造

    2ストロークエンジンの構造は左図の様になっていて、ピストンが1往復で1周期するエンジンです。ピストン1往復(クランクシャフト1回転)ごとに燃料を点火しています。
    2ストロークで1サイクルのエンジンのことであり、2ストロークサイクルと呼ぶことが正しく、英語でもTwo-stroke engineと呼ばれています。非常に構造が簡単で安価で小型化できるためラジコンなどでよく使われています。

    4ストロークエンジン構造

    4ストロークエンジンの構造は左図の様になっていて、ピストンが2往復で1周期するエンジンです。ピストン2往復でクランクシャフト1回転ごとに燃料を点火しています。理由は、空気と燃料の混合気を燃焼室へ取り込み燃焼して燃焼ガスを排出するまでのサイクルが、ピストンの上下運動が2回ずつの合わせて「4回の行程」で行われるからです。

    5ストロークエンジン構造

    5ストロークエンジン

    こちらはあまり私も知らないのですが、排気のエネルギーを真ん中のピストンで動力として取り出しているそうです。排気ガスでターボを回すのではなくピストンを動かすと捉えると分かりやすいですね。このように排気のピストンを設けると5ストロークの工程が必要になりこのような構造をしているのです。

    6ストロークエンジン構造

    6ストロークエンジンの6つの行程に分かれていてクランクシャフトは3回転しています。通常の4ストローク機関の4行程の後に掃気吸入行程と掃気排気行程を加えたものになります。燃焼室内部を冷却する行程を持ち、これにより高い圧縮比を出すことができ、燃焼ガスから多くのエネルギーを取り出すことができます。

    エンジンの種類

    主に身の回りにあるエンジンの構造を紹介いたします。

    ガソリンエンジン構造

    レシプロエンジンの仕組みアニメ DOHCピストン機構

    こちらがいわゆるガソリンエンジンといわれるエンジンの1つの工程アニメーションです。
    ダブルオーバーヘッドカムシャフトの構造をしています。この動画でガソリンエンジンの工程が分かります。

    ガソリンエンジンといっても構造は多岐にわたりますがここでは、吸気排気の仕事をするバルブやカムの種類で分けると主にこのようになります。
    SV(サイドバルブ)
    OHV(オーバーヘッドバルブ)
    OHC(オーバーヘッドカムシャフト)
      ・SOHC(シングルオーバーヘッドカムシャフト)
      ・DOHC(ダブルオーバーヘッドカムシャフト)

    バルブ・カム構造別画像

    左からオーバーヘッドバルブ(OHV)、オーバーヘッドカムシャフト(OHC)、
    ダブルオーバーヘッドカムシャフト(DOHC)
    に分かれていてどちらもバルブによって吸気・排気を行っているのは同じです。

    ディーゼルエンジン構造

    ディーゼルエンジンの点火方法が、圧縮着火であります。ディーゼルエンジンがピストンを用い圧縮加熱した空気に、液体燃料を噴射することで発火点を超えた圧縮空気内に噴射されるため燃料が自己発火します。ガソリンエンジンと構造はあまり変わりません。

    軽油・重油などの石油系の他にも、発火点が225℃程度の液体燃料であればスクワレン、エステル系など広範囲に使用可能であり汎用性が高く、様々な場所で使用されています。

    ロータリーエンジン

    ロータリーエンジンの内部構造をCGで再現

    ロータリーエンジンはレシプロエンジンではないのですが自動車に採用もされているので構造を紹介します。
    中央にあるエキセントリックシャフトの偏心部がローターの穴に通されていて、エキセントリックシャフトの1回転によりその軸心のまわりをローターが1回公転するような構造になっています。ローターが自転1回転の間に3回公転するようになっていて回転する間に吸気・圧縮・燃焼・排気の工程をを3組同時に行っています。

    エンジンの存在意義

    エンジンの構造といっても数え切れないほどあります。それは、人類の技術の進歩と繋がっているのです。その構造を知ることで今まで開発した人などのためになるのではないかと思います。一方エンジンは化石燃料を使用し、環境問題やエネルギー問題などを加速させているのも事実です。そのことも理解しておくのが大切なことだと思います。

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